コンプライアンスに対する考え方
当社グループは、「コンプライアンス」と「腐敗防止の徹底」を、当社グループの持続的な企業価値向上のために欠くことのできない重要なテーマであると認識しております。当社グループが考える「コンプライアンス」とは、①法令遵守を最低限とし、②社内規程を遵守に加え、③社会規範を十分に尊重することであり、当社グループが考える「腐敗防止」とは、①贈収賄、②利益供与、③インサイダー取引などを含むあらゆる形態の腐敗行為を徹底的に排除することであります。当社グループでは、「サステナビリティ基本方針」において、この「コンプライアンス遵守の徹底」及び「贈収賄、違法な政治献金・寄付金、利益供与などを含むあらゆる形態の腐敗行為を徹底的な排除」を明記するとともに、「コンプライアンス規程」をグループ各社の取締役会にて決議しております。
当社グループでは、以下の各行為を腐敗防止の一形態として徹底的に排除します。ただし、これらが全てではなく当社グループの方針に沿って判断するものとします。
贈収賄
- 取引などにおいて不当な利益を得るために、直接的又は間接的であるかを問わず、金銭・接待・贈答その他の不適切な便益を提供することや、その申し入れを行うこと、又はその約束をすること
- 公務員または他社の従業員が負担すべき経費を不適切に負担すること
- 事務処理を迅速にするための公務員または他社の従業員への謝礼の支払うこと
利益供与
- (見返りの有無を問わず)社会の疑念や不信を招くような接待贈答を贈ること
- (見返りの有無を問わず)健全な商習慣や社会的常識を逸脱する、取引先などとの接待贈答を贈ること
インサイダー取引
- 社員等が当会社または他の会社の重要事実を各々職務に際して知り、その重要事実が公表される前に、当会社または他の会社の特定有価証券等について売買等の取引をすること
- 重要事実を職務の遂行上必要な場合を除いて、他に漏らすこと
コンプライアンス推進体制
多角的なリスク評価
当社では、コンプライアンス及び腐敗防止の徹底を推進するべく、以下のような会議体で多角的にリスクの評価を実施しております。
①情報セキュリティ委員会(委員長は執行役員会長。毎月2回、情報セキュリティ分野に関するコンプライアンスリスク等についての討議を実施)
②衛生委員会(委員長は執行役員会長。毎月1回、産業医及び各部署の代表メンバーを委員とし、労務災害リスク及び労務関連法令リスク等についての討議を実施)
③経営会議(議長は代表取締役兼執行役員社長。毎月1回、事業推進全般に係るコンプライアンスリスクについての討議を実施)
当社の法務部門は、社員等に対するコンプライアンス教育の実施、コンプライアンス施策の実施、社内のコンプライアンス遵守状況に関するモニタリング、コンプライアンス違反事案に関する再発防止策の策定及び実行を所管しております。
管理管掌部署及び内部監査部署
当社の管理管掌部署は、コンプライアンス規程及び贈収賄防止規則を主管し、社員への周知、規程で定められている運用事項の実施を執り行っております。また、当社の内部監査部署は、内部通報規程を主管し、管理管掌部署同様、社員への周知、規程で定められている運用事項の実施を執り行っております。
取締役会
当社の取締役会は、コンプライアンス規程に基づく運用状況について、定期的に報告を受け、監督しております。
全従業員に向けたコミュニケーション
当社グループでは、コンプライアンスに対する意識をグループ全体に浸透させるため、すべての従業員に対して、コンプライアンスに関する教育活動を継続的に実施しています。具体的には、すべての従業員を対象としたコンプライアンス、企業倫理、及び腐敗防止等に関する各種教育研修(E-Learning)を実施するとともに、グループ各社の全体会議等の場において、経営者自らがコンプライアンスの重要性について直接にメッセージを発信する機会を設けております。
コンプライアンス研修
コンプライアンスに関する社員教育について
当社グループでは、従業員が常時アクセスできるイントラネット上の場所にコンプライアンス規程を常備し、周知しております。また、当社グループでは、すべての従業員を対象とした「コンプライアンス研修」を実施し、従業員のコンプライアンス意識の着実な向上に努めています。当社グループの「コンプライアンス研修」は、コンプライアンスには、①法令遵守を最低限とし、②社内規程を遵守に加え、③社会規範を十分に尊重することまでが含まれることを明示したうえで、実際に遭遇するであろう出来事や、過去当社グループで発生した事例等を題材に、対応に際して必要な考え方や社会・社内のルールを教育しております。また、当社グループでは、「コンプライアンス研修」とは別建てに、「インサイダー取引規制遵守に関する研修」、「人権の尊重に関する研修」、「贈収賄・汚職等腐敗防止に関する研修」、「データセキュリティ・プライバシーに関する研修」、「不正競争防止に関する研修」、「内部通報窓口に関する研修」プログラムを作成し、適宜これらを実施しております。なお、新卒社員・中途社員等が入社した際は都度個別にこれらの教育研修を実施するとともに、コンプライアンス推進部署がすべての従業員の受講履歴を一元管理しております。
全従業員向けの研修
当社グループでは、すべての従業員を対象に、①ビジネスを展開するにあたって法令や国際規範において企業に求められている基本的な腐敗行為防止事項を理解すること、②腐敗リスクが当社グループに与える悪影響を理解すること、③直接または第三者を介して公務員またはこれに準ずる者に対して賄賂・贈与・接待などを行わないこと、④特に政府や官公庁との取引においては適正に手続を行い公正に取引すること等を内容とする「贈収賄・汚職等腐敗防止に関する研修」を実施しております。
内部通報制度
当社グループでは、すべての従業員が、法令違反、汚職・腐敗防止を含むあらゆるコンプライアンス関連の疑問や問題等について、当該事案が発生しているいないに関わらず、発生する恐れがある場合であっても通報可能な内部通報窓口(匿名での通報も可能)を設置しております。また、内部通報者が通報・相談しやすくなるよう、社内担当窓口の他、監査役への通報ルート及び当社グループ外部の第三者(弁護士)への通報ルートも用意しております。当社グループでは、内部通報制度の実効性を高めるべく、改廃に際して取締役会の承認を必須とする内部通報規程にて、「通報者および通報内容の秘密保持」、「通報者へのあらゆる不利益取扱い・報復行為等の禁止」、「通報受付者の守秘義務」等を厳守事項として定めております。また、受け付けたすべての通報・相談は、迅速に内容確認を行い、コンプライアンス管掌役員にこれらが報告されるとともに、詳細な事態調査が実施される体制を整えております。なお、2023年度において、グループ全体に重大な影響を及ぼす内部通報はございませんでした。
データ
当社グループでの腐敗防止方針の違反に起因する従業員の処分及び解雇件数、腐敗に関連する罰金・罰則・和解にかかったコスト、政治献金額は、以下の通りでございます。
項目 | 2023年度 |
---|---|
腐敗防止方針の違反に起因する従業員の処分及び解雇件数 | 0件 |
腐敗に関連する罰金、罰則、和解にかかったコスト | 0円 |
政治献金の総額 | 9件、46万円 |